スノーボードに関してビギナーでも最低限知っておきたい知識

スノーボードで雪しぶき

スキーをしたことがあってもスノーボードは未経験の人もいます。スキーもスノーボードも、どちらもウインタースポーツですが、さまざまな違いがあります。この記事ではスノーボードに関してビギナーでも最低限知っておきたい知識について詳しく解説します。

スノーボードの板を選ぶ場合の基礎知識

スノーボードの板を抱える女性

板を選ぶ場合に一番注意して欲しいのがスノーボードの板の長さです。一般に自分の身長から10センチから20センチマイナスした長さが理想的と言われています。10センチから20センチの幅ですが、それは身長によってマイナスの数値が違います。

  • 身長が180センチ前後の人
    身長マイナス20センチが板の長さ
  • 身長が170センチ前後の人
    身長マイナス15センチが板の長さ
  • 身長が150センチ前後の人
    身長マイナス10センチが板の長さ

身長が低ければ低いほどマイナスする数値が少なくなります。個々でご紹介したものをベースにして、あとはあなたがスノーボードで滑りたいプレイスタイルによって、微妙なコントロールをします。

  • スノーボードの板が長い
    安定性があるが、操作性が悪くなります(スピード感を楽しみたい人向け)
  • スノーボードの板が短い
    安定性が悪いが、操作性が高くなります(グランドトリックを楽しみたい人向け)

スノーボードの板の幅

幅によってスノーボードの滑りのクオリティーが異なります。スノーボードの幅とは、いったいどの部分のことを言うのでしょう。

  • ノーズ幅(スノーボードの前の部分)
  • ウエスト幅(スノーボードの真ん中部分)
  • テール幅(スノーボードの後ろ部分)

スノーボードの幅は一般的に板のウエスト部分を指し示します。スピード重視の人は細めの板を選びましょう。技を楽しみたいならば太い板のほうがグランドトリックはしやすくなります。

スノーボードの板を上からみたときの形

上から見た形状のことは「シェイプ」と呼びます。大きく(1)ツインチップシェイプ(2)ディレクショナルシェイプ(3)ディレクショナルツインの3種類があります。

  1. (1)ツインチップシェイプ
    ノーズとテールの長さが一緒で形状も全く同じ板のことを言います。重心がほぼセンターにあります。操作性の高さが一番のセールスポイントです。スピードを重視して滑走するよりも、スピンとかグランドトリックを追求したい人向け。
  2. (2)ディレクショナルシェイプ
    テールよりもノーズの方が長くなっており、テールとノーズの形状が異なる形。前方の方が長くなっており重心は後側に設定されています。高速スピードで滑っても安定していることが特徴になります。このディレクショナルシェイプとツインチップシェイプをミックスした感じのものがディレクショナルツインです。
  3. (3)ディレクショナルツイン
    こちらのシェイプはテールよりもノーズのほうが長いです。重心はセンターからやや後ろより。ノーズとテールのシェイプは全く同じです。ディレクショナルシェイプとツインチップシェイプの良い面を取った形です。スピード滑走やトリックも楽しい人向け。オールラウンドプレーヤーにお勧めです。

スノーボードの板を横からみたときの形

横から見た形は(1)キャンバー(2)ロッカー(3)ダブルキャンバーの3種類です。

  1. (1)キャンバー
    センター部分が浮いた形になっており、地面と接地面の間に隙間ができています。反り返りがあるので、ターンをする場合にしっかりと雪に食い込むことができます。板を踏み込んだ場合に反発力が強くなります。高さがあるジャンプができるメリットがあります。昔からの定番の形になっていますので、ビギナーはこれを選ぶといいのではないでしょうか。
  2. (2)ロッカー
    ノーズやテールが反り返った形になっており、キャンパーとは真逆です。センター部分が浮いていなく地面と密着しています。パウダースノーの雪質の場合には、浮いた感覚で滑れるのでとっても気分がいいですね。滑走中に刺さるような感じもなく、ビギナーでも安心して滑れるでしょう。
    デメリットは、固い地面や荒れた地面のときに全ての衝撃を吸収してしまうこと。身体に振動が伝わってしまいます。定番になっていることですが、邪道だという人もいます。
  3. (3)ダブルキャンバー
    名前から推察されると思いますが、キャンパーが2つあるフォルムです。センターが二つ浮いている状態で、ロッカーとキャンパーのメリット部分をミックスした形です。パウダースノーの場合は浮遊感を感じられ、グランドトリックもしやすいです。荒れた地面でも、確実に踏ん張れます。キャンパーとロッカーの両方のメリットを採用して、デメリットをカバーした理想的なフォルムでしょう。

スノーボードの板の堅さ

(1)堅い板(2)柔らかい板の二種類がありますが、あなたが滑るスタイルによって明確に違いができます。それぞれの特徴をしっかりと理解しておく必要があります。

  1. (1)堅い板
    脚力に自信があって、ボードをしっかりと踏み込めるならば、スピードを出した場合でも安定性が高くなります。綺麗にカーブすることもできます。しかし、堅さに対応する脚力がないと取り扱いがとっても難しくなります。堅い板は男性にお薦めです。ボードの反発を上手く使うことができれば派手なトリックもできます。
  2. (2)柔らかい板
    柔らかいボードは操作性のしやすさが一番のセールスポイントになります。ビギナーならば、まずは柔らかい板を選んでおけば間違いないでしょう。脚力に自信がない女性にもコントロールがしやすくなります。足への負担を強いることもありません。
    ですが、ボードが柔らかいとスピードを出して滑走する場合に安定性がなくなります。大きくジャンプする場合には固いボードほどの反発力も期待できません。基本的にジブやグランドトリックをしたい人に向いています。

バインディング(ビンディング)の選び方の基礎知識

スノーボードの板をつける後ろ姿

ボードとブーツを繋げるアイテムで身体の動きをボードに伝える大事なものになります。ボードとの哀愁よりもブーツとの相性に重点を置いた方がいいでしょう。バインディングそのものは柔らかめにできていて、ブーツにしっかりとマッチしているかどうかが大事です。

確認しておきたい4つのポイントをまとめておきましょう。

  1. (1)ブーツとバインディングのヒール部分が確実にフィットしているかどうか。
    ご自身のブーツのかかととバインディングのヒールカップ(ヒール部分)がフィットしているかどうかをチェックしましょう。隙間があると安定性がなくなります。上手にボードをコントロールできなくなりますので、しっかりと意識してください。
  2. (2)バインディングの裏側とブーツの裏側の底がピッタリとくっついて、はみ出ていないかどうか。
    ブーツの底部分とハインディングの底であるベースプレートがぴったりと合っているかどうかをチェックしましょう。余分な隙間ができているとスノーボードで滑走しているときに雪が入りこむリスクがあります。
    ブーツが浮いてしまうことになる場合もあります。操作もしにくくなりますから、思ってもみない事故につながるリスクがありますので注意してください。
  3. (3)縦の幅・横の幅がしっかりと収まっているかどうか。
    縦も横もどちらもバインディング内にブーツがしっかり収まっているかどうかのチェックもしておきましょう。バインディングからブーツが大きくはみ出していると、ボードをターンさせる場合に引っかかりを感じる場合もあります。力がチャンとボードに伝わらないで、ターンが上手くできなくなります。バインディングを選ぶ場合はピッタリよりも、少し大きめを選ぶほうが無難です。
  4. (4)かかとの背面部分がしっかりと収まっているかどうか。
    かかとのハイバック(背面)の柔らかさもスノーボードを滑りやすくするための大切なポイントになります。一度捻ってみると、どんな柔らかさなのか確認できます。柔らかい場合は、足回りが動かしやすくなります。操作性に長けているのでターンなどがしやすいです。固く感じる場合は、安定性があり力を伝えやすくなります。高速滑走や派手なトリックをする場合に向いています。

ブーツの選び方の基礎知識

スノーボードをする男性

ボード・ウエア・小物類と比較してスノーボードをする上で最も大切だと言われるブーツ。とにかく、こだわって選びたいですね。基本はサイズを気にすることです。店舗で試着しないと、これだけはインターネットでは購入できません。実際に滑る場合に着用するソックスを準備すれば、ギャップを感じることなくチョイスできます。

ポイントは全体的に違和感なくフィットしているかどうかです。ベストなフィットは、爪先を伸ばした場合に、インナーにあたるかどうかです。少し足の指が動く程度がベストでしょう。爪先部分がブーツに当たって痛みを感じる場合や、爪先がまったく触れないような場合はフィットしていません。試着したあとは、軽く歩いてみてください。浮いた感じがしないどうか確認しましょう。ブーツの種類はいろいろです。それぞれもメリット・デメリットもしっかりと、理解した上で選ぶことが重要です。

ではタイプ別に特徴とご紹介しておきましょう。

紐タイプのスノーブーツ

最もオーソドックスで定番のタイプで、スノーボード歴が長い人ほど、このタイプを愛用されています。細かい部分で調整ができます。自分にしっくりする締め具合にコントロールできます。

デメリットとしては、装着するのに手間がかかることです。しっかりと力をしれないと締まりません。男性には問題ないかもしれませんが、女性には少し難しさがあるかもしれないです。

BOAタイプのスノーブーツ

一番の特徴は紐がワイヤー式になっていることでしょう。スノーブーツの前面にあるダイヤルを回せば全体的にググッと締めることができます。とっても楽に装着できます。着脱スピードは大きく差が出ます。紐のタイプとは逆に部分部分で調節はできません。一部分にキツさを感じてもトータルでしか調整できません。

もしもダイヤルが破損した場合は、手作業で締めることもできません。一切使えなくなりますので勿体ないです。

スピードレースのスノーブーツ

素早く締めることができるタイプで、左右に引っ張る紐が出ています。その紐を引くだけで一挙に締まります。力も要りませんし、女性にもオススメできるタイプのスノーブーツです。

ステップインブーツ

ステップインビンディング用にデザインされたブーツ。底にはバインディングとしっかりとハメる目的の金具が装着されています。

素早く装着できますから、リフトを降りて座って装着する作業が楽になります。まるでスキーと同じ感じ。一気に踏み込むことでガチャッとハマります。そのまま滑られるので時間が有効に使えます。このブーツを選ぶと通常のバインディング(ビンディング)を合わせることはできません。専用にバインディングにしなければなりません。

また切り返しのレスポンスが遅く、衝撃に弱いです。ブーツの内側にはインナーが装着されており、これも種類がさまざまです。

インジェクションタイプのインナー

すでに形を整えられている成形済みのインナーです。縫い目や紐もありませんし、そのままはめ込めるので着脱が楽です。防水性・保温性も高いですが、フィット感はそこまでありません。

レースタイプのインナー

インナーも引っ張ることでググッと締めつけることができます。インナーもグッと引っ張ると締めつけることが可能。フィット感はインジェクションタイプよりも高いです。

まとめ

リフトに乗る4人組

いかがでしたでしょうか?スノーボードに関して、ビギナーでも最低限知っておきたい知識のあれこれをご紹介しました。比べてみてわかるのですが、スキーとは違う面も多いです。しっかり、覚えておきましょう。スノーボード未経験者はこの機会に挑戦してみませんか。